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写真、短歌、日々の思ったこと。
2009年03月07日 (土) | 編集 |
どの時、どの気分の時に見ても良いな、と思える短歌が秀歌と思う。
わたしのこれは、あくまでも「今」の、単なる自選。
相変わらず、背景の見える、妄想できる短歌が好きかもw
自分が詠んだ短歌で妄想するというのもまたすごい話だけども。

001:おはよう
「妄想の幕開けコタツでだらだらと指を絡ます『おはよう』の午後」

一年経っても同じようなことを言ってる

047:ひまわり
「雨の日はひまわりと猫も夢を見る 丘の上に咲くダンデライオン」

生まれ変わりがあるとしたら、次は丘の上のタンポポが良いな。

084:球
「偶然が必然に恋をしたらしく僕らはそろって球体の上」

そろってこの球体の上、同じ時、同じ日本にいることに感謝してる。

088:錯
「錯覚でないものなんてあるのかとブッダとイエスと君に訊きたい」

錯覚でも勘違いでも過ちでも、そんなの取るに足らないこと。

089:滅・・・お題違いw
「オールイン 今日の密かな賭けごとで地球の恋は全滅しました」

ぜんめつー。

00:おやすみ
「『おやすみ』と0mmの距離で呟いて そのまま深く落ちるとこまで」

毎日、毎日、毎日、永遠に。 ・・・妄想~。

5首選ぼうと思ったんだけど、題を間違えて投稿した089が結構好きなので入れときましたw
短歌のルーツは恋文ですからねw、他の人の歌でも、良いなって思うのはそこはかとなく恋の歌です。
恋の短歌か、生きることの短歌。

続きには全首一覧を載せて、気に入ってるものは太字にしてあります。

■題詠blog2008 全首一覧

001:おはよう
「妄想の幕開けコタツでだらだらと指を絡ます「おはよう」の午後」


002:次
「席次表もらってないけど真ん中に「おはよう!」いきなり居座ってみる」

003:理由
「次世代へ続く身勝手理不尽の理由は私のゲノムに訊いて」


004:塩
「シンプルな塩かけただけのジャガイモが大好きな理由(わけ)を訊かれたならば」

005:放
「君ってさ 砂糖と塩が降る浜で 優しく追放したりするよね」
「ぼたぼたと砂糖と塩が降る浜で 優しく追放されし足跡」

006:ドラマ
「この町にあの赤名リカが放たれて リーサルウェポンでファイナルドラマ」
「この町のどこにも帰る場所はなく ドラマのような放心の海」
「ドラマにて『セックスしよう!』と奔放に言う赤名リカはこの町にいない」

007:壁
「電話して 霹靂のようにゲンジツとドラマの間の壁を壊して」

008:守
「完璧にレシピを守る清らかさ メリケン粉なんて、爆弾になれ」

009:会話
「行き場のない僕ら二匹のこの会話 報われますよう 守られますよう」

010:蝶
「蝶キレイ?超キレイ?そんな会話から君と旅するぐるぐるワールド」

011:除
「私には駆除を拒んだゴキブリの気持ちが分かる そういうことだ」
「私には駆除を拒んだカメムシをそれでも殺す権利などない」

012:ダイヤ
「100万回、『イヤダイヤダ・・』と唱えても ドアの一つも開けられないし」

013:優
「険しいね 見たこともない優しさを開拓していく夢見る僕ら」


014:泉
「ゴールなどないし傍にもいないのに 坂井泉水は『負けないで』と言う」

015:アジア
「二人しか知らない二人が増えてゆく 午前3時のアジアの片隅」

「マラリアにかかったような熱のなか君の夢見るアジアの純真」

016:%
「温暖化加担している息づかい2%の体温上昇」

017:頭
「頭じゃない 真ん中にある奥のほう サクランボの枝はそこで結ぶの」


018:集
「土曜日は蕾の下で猫集会 丸い目 針の目 月が見ている」

019:豆腐
「手のひらの豆腐はあくまで潔く ああ今日もまた諭されている」
「柔らかな豆腐は私のなすがまま 食べられようが崩されようが」
「あの、ちょっと・・・この豆腐っていませんか?成りきれなった誰かのように」

020:鳩
「恐れずに近づかないで無防備に 私は鳩を食べたことがある」

021:サッカー
「サッカーで言えばそれってオフサイド だけどもこれはサッカーじゃない」

022:低
「アマゾンに君のモテ度が低くなる秘薬を探しに行ってきますね!」


023:用紙
「春は満つ悪魔の用紙にサインして波打ち際で濡れない遊び」
「その用紙一生ラブラブ確約の契約書じゃありませんが何か?」
「その用紙更なる自由と責任と孤独を背負う契約書です」

024:岸
「 『どうしよう』『どうする』『すべき』『どうしたい』湖岸道路に梅の散るらむ」

025:あられ
「『あられ』と『ひょう』境は5mm僕たちも試してみよう5mm未満を」

026:基
「君の出す春のうららを受け取れば基礎愛情(きそたいりょく)が高まってゆく」


027:消毒
「雨じゃなく消毒液が降ったならこの世は浄化されるだろうか」

028:供
「 この味の罪の意識と歓びはハリウッドだって提供できない」

029:杖
「祖母八十 杖は使わぬ人でした 『つこたらそれを頼りにするやろ?』」

030:湯気
「鉄瓶がゴポゴポシュシューッと煽るから 湯気が出そうな勢いで好き」

031:忍
「頭から『別に?』を着込んでいるけれどファスナー開いてる不忍恋(しのばずのこい)」

032:ルージュ
「ノン・ルージュ苺をかじる唇を食べちゃいけないノワールな理由(わけ)」

033:すいか
「スイカには独り占めしたい思い出がありますいかにも流れ星のよな」

034:岡
「焼きついて夢に出てきた岡(アザラシ)の後ろのファスナーちょっと気になる」


035:過去
「生きるって未来を燃やし現在(いま)にして生まれる過去を空にすること」

036:船
「君の乗る船は満席 日に溶けて だから私は陸路で行こう」


037:V
「携帯をVにしているズルさとか言わないという嘘のテクとか」

038:有
「僕たちは有限しかないこの星を楽園と呼ぶ 『手を繋いでいい?』」


039:王子
「夜明け前王子を探す旅に出る眠る白馬をたたき起こして」

040:粘
「君の手が作陶している粘土にて 妄想 嫉妬 目眩 倒錯」

041:存在
「教えとく君が存在する理由私が優しく優しくなるため」

042:鱗
「出来るなら君の鱗の一枚になってしまいたい この身を捨てて」

043:宝くじ
「見上げれば七つの海に在る秘宝くじらの潮が吹くごと浮かぶ」

044:鈴
「そよ風に鈴がちりん、と鳴るように必要だなんて言われる始末」

045:楽譜
「電線も横断歩道も乾麺も楽譜に変わる君を想えば」

046:設
「簡単だ たかが私の設計図 半分欲しい人にやるだけ」

047:ひまわり
「雨の日はひまわりと猫も夢を見る 丘の上に咲くダンデライオン」


048:凧
「凧糸がほどけないのです見上げれば飛行機雲の始めと終わり」


049:礼
「『ありがとう』素敵だけれどお礼さえ無くなる密度に嫉妬している」

050:確率
「永遠のゼロとは言えない確率に翻弄されてる右脳と左脳」


051:熊
「とにかくもう、君は油断をしすぎてる 熊より危険な獣の前で」
「熊でもいい狼でもいい背後から君を襲えるならばなんでも」

052:考
「考えが行き詰まってる 海がまた黄砂で霞む What、Is、Love?」

053:キヨスク
「午後ティーと無期限パスをキヨスクで買って乗り込む銀河鉄道」

「戻れない旅ならとっくに始まってる キヨスクでガムを買うその前に」

054:笛
「最終はしっとりとした汽笛にてさよならを告げ今日を連れ去る」

055:乾燥
「恋でなく友で潤せるか否か乾燥肌への君の効能」

056:悩
「発見と少しの悩み今日のこと種の秘密も痛みも言わない」

057:パジャマ
「五月晴れ行楽日和の休日も関係ないねパジャマと猫と」

058:帽
「風が笑む帽子の中へもつれ落つ 無音の世界に木漏れ日が降る」

059:ごはん
「若苗に白いごはんを思っては二連想目また君が出てくる」

060:郎
「郎よりも朗がいいとか いもしない息子の名前を考えている」


061:@
「野坂りう@157円(たんかひゃくごじゅうななえん)今ならスマイルお付けできます」

062:浅
「今もまだ鼓動強く打つ舟の上 浅いか深いか知りたくもない」

063:スリッパ
「近頃の青だか白のボケ空は切り込み鋭くスリッパではれ!」

064:可憐
「くちづけて可憐な果実を汚してく この唇はその為にある」

065:眩
「惑わして眩ましてそして蝕んで 『それでも良いの?』『それでも良いの。』」

066:ひとりごと
「天からの授かりものの罪と罰 抱えてひとりごとん、と揺れる」

067:葱
「日曜日 薄萌葱色の脳内で君は事件の被害者になる」


068:踊
「狼と兎が踊る満月を見上げる僕ら二匹のけもの」


069:呼吸
「吸って吐く 君のリズムで 吸って吐く (次の呼吸で!) やっぱりやめた」

070:籍
「籍というシャーレで培養することの理由はやはり増殖だろう」
「雑菌と片付けないで菌R 殺していいから名前で呼んで」

071:メール
「”コイビト”は2g ”トモダチ”やや多め スパイスメールの微妙な調合」

072:緑
「しとしとの雨のやみぎわ君の声 (なぜ?)うちがわから緑が燃える」

073:寄
「近寄れば気付いてしまうし、風も言う。空と海とは触れ合えないよ、と。」

074:銀行
「会えぬ日はアンドロメダのうどん屋へ白銀行きの999で」

075:量
「価値のない使い捨てされる量産の私を特売したい土曜日」

076:ジャンプ
「これだけは一生しないと決めていたバンジージャンプをしている気分」

077:横
「前、後、上、下、横を攻められて、とうとう好きになってしまった。」


078:合図
「その場合図に書いたってぐしゃぐしゃで消しゴムしたって鉛痕は付く」

079:児
「君がまだ夢見る胎児であった頃 わたしは白い地球に降りた」

080:Lサイズ
「海の底Lサイズ級の謎を捨て 秘密を失くしたぬけがら ひらり」

081:嵐
「私には嵐が棲んでるひっそりと雨が静かに毛皮を濡らす」


082:研
「なんという研究熱心 夢でさえ私は君を探究している」

083:名古屋
「ほんとうは「名古屋で小倉トーストを(一緒に)食べたいな」って言ってる」

084:球
「偶然が必然に恋をしたらしく僕らはそろって球体の上」


085:うがい
「そのほうがいいと知ってて知らんぷりこのシナプスのゆくえを教えて」


086:恵
「邪なレッスンをしてる舌にさえ神は恵みをくれるというの」

087:天使
「ディフェンスの天使の腕をふりきって7月7日の川へと ダイブ!!」

088:錯
「錯覚でないものなんてあるのかとブッダとイエスと君に訊きたい」


089:滅・・・お題違いw
「オールイン 今日の密かな賭けごとで地球の恋は全滅しました」


089:減
「『手加減をしなくてもいい』 不器用で自由にならない左手のまま」

090:メダル
「金貨よりメダルチョコがいい 延べ棒より玉子焼きがいい それにしても夏」

091:渇
「漁火が渇いた海にゆれている 僕らは優しさ貪りあってる」

092:生い立ち
「見た感じ普通のスイカも特別な生い立ちを持つ 騙されてもいい」

093:周
「オレンジが周りを染める傍にいてくれない人をもう忘れたい」

094:沈黙
「沈黙の夜空に静かに並んでる 待たない代わりに欲しがらない座」

095:しっぽ
「良かったら夢に出てきてぎゅっとして 空耳の坂でしっぽを食べて」

096:複
「夏の果て こころは方解石となる 複屈折する光のゆくえ」

097:訴
「訴(そ)の文字の最後の『ヽ』(これ)が強すぎて とてもじゃないけど、ヤる気になんない」

098:地下
「とんがった耳としっぽが素敵でしょ?君を抱いて放さない 地下」
「地下108F 煩悩売り場でございます ドア開きます ご注意下さい」

099:勇
「家族という泥にまみれる勇治くん暖かいですか?永遠ですか?」
「さよならに必要なのは勇気じゃない999個のためいき」

100:おやすみ
「『おやすみ』と0mmの距離で呟いて そのまま深く落ちるとこまで」
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コメント
この記事へのコメント
こんにちは。
なんだか懐かしいです。
実は2008年ののーさんとDILIさんの短歌の中で、好きな歌と好きなフレーズはどれだったかを記事にしようと用意してたんですが、パソコンが壊れてしまっておじゃんになりましたw

のーさんの歌の中では「094:沈黙」が一番好きです。
後ろの77の流れるようなリズムと、座ってることと星座がかかってるのかなって思える「座」での終わり方が超好みです。
でも意味は分からないんですけどねw

あと、この100首とは関係ないんだけど、いくつかある距離の歌からヒントをもらえました。
次の歌に使えたら良いな~。
2009/03/09(Mon) 12:35 | URL  | ほきいぬ #n08XGfOg[ 編集]
■ほきいぬさん
こんばんは。

懐かしいですかw
私も編集していて、詠んだ時のことが思い出されて懐かしかったです。

おじゃんになった記事、読みたかったです><
ほきいぬさんとDILIさんの詠んだ中で好きな歌っていうのも面白そうですね。
でも、厳選するのが難しそう~。

ほきいぬさんは、「094:沈黙」が一番好みですか!
これは意外でしたw

>座ってることと星座がかかってるのかな

そういう「場面」を妄想してもらえると、短歌詠んでよかったなあって思えますw
時々、こういう二通りの解釈、というか、場面が妄想できる(つもりw)の歌を詠んでいます。

「待たない代わりに欲しがらない座」は、待って待って待ちくたびれて、それでも得られなくて、がっかりしたり寂しいと思わないようになる代わりに、欲しがらないようになってしまうという星座、または座法ですw
座法は別名、座禅とも言いますww

ほきいぬさんの距離の短歌、楽しみにしています^^
2009/03/11(Wed) 02:44 | URL  | ノサカ レイ #uv1XZDJs[ 編集]
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