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2011年01月22日 (土) | 編集 |
第9章、物語文学の展開。

『竹取物語』と『源氏物語』の間に書かれた、『うつほ物語』、『落窪物語』、『住吉物語』のうち、うつほと落窪について。
物語の説明の中に、「色好みの男性」というキーワードが出てきた。
色好みっていうのは、今の意味で言ういわゆる「女好き」と違い、何よりも恋愛に重きをおく男性のことなのだそう。
というと女好きとどー違うの?って言われそうw

平安時代の男性は、相手の家柄や資産で妻を選ぶ男性が圧倒的に多かったのだそうです。
色好みの男性というのは、そういったことで相手を選ばず、自分が心から愛せる女性を妻にしたいと思う男性のこと。
女性側からしたらそりゃあ、逆玉狙いで自分のことを打ち出の小槌としか思ってない男性より、自分を愛し、大切にしてくれる男性が良いに決まってます。
色好みの男性の出てくる物語は、まさに少女漫画の世界だったのかも知れません。
男性側からしても、色好みの男性の生き方が羨ましい部分もあったのかも。
そういうわけで、王朝時代の物語の主人公の男性はこの「色好み」でなければならなかったのだそうです。

「落窪物語」の主人公の男性、右近の少将道頼(みちより)も、例に洩れず色好みの男性。
ある日乳母にこう言われ、諭されます。

「上流貴族の子弟というものは、はぶりのいい妻家からも大事に世話されていてこそ、はなやかな感じがするものですのに、落窪の君などと名づけられた人を、そのようにたぐいなく思って大事にしていらっしゃるなんて、みっともない。やっぱり奥方様になられる方は、ご両親お揃いで何かにと大切にお世話されているような姫君こそ理想的です。」
こう言われた道頼は「面うち赤めて」、つまりムキになって言い返します。
「古めかしき心なればにやあらむ、今めかしく好もしきこと欲しからず、・・・父母具(ちちははぐ)したらむをともおぼえず、落窪にもあれ上がり窪にもあれ、忘れじと思はむをば、いかがはせむ」

<現代語訳>
「自分は古めかしい考えかも知れないけれど、はなやかで皆が好むようなことも欲しくない、両親が揃っていて欲しいとも思わない。落窪だか上がり窪だか知らないけれど、大切にしたいと思う心はどうしようもない」
あードキドキする!w
人生にはやはり情熱的に想われるってことが必要だわー。
あの人でなければならないとか、自分でなければならないとか、何かにつけて人ってそういう風に思われたい生き物だと思う。

「落窪物語」の前半は、道頼が継母に虐待を受けていた落窪の君を見初め、恋をして、妻とするまでの物語なのだけど、テーマが純愛、一夫一妻なのでそれ以上恋の話を続けるわけにもいかず、後半は道頼が継母と見て見ぬ振りをしていた父に報復するという話でつなぐことになったのだそう。
藤原先生いわく、この後半のぐだぐだを乗り越えたのが源氏物語だと言えるらしいです。
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