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2011年09月07日 (水) | 編集 |
「記憶喪失になったぼくが見た世界」
 坪倉優介
 文藝春秋
 2011年1月7日発行

18歳の時にバイク事故で記憶喪失になった坪倉優介さん(1970年生まれ)の本です。
もう何ヶ月も前ですが、テレビで坪倉さんを観て、即、注文しました。

坪倉さんの記憶喪失は、それまで私が思っていた記憶喪失とは違ったものでした。
それまで私は、自分が誰で何歳でどこに住んでいたか、過去に何をしていたかを忘れる、それが記憶喪失だと思っていたのですが、坪倉さんの記憶喪失は、もっと壮絶なものだったようです。

目の前にご飯を出されても、それが食べ物だということが分からない。
それは食べ物だと言われても、どうやって食べるのかも分からない。
満腹が分からないから、テーブルにあるものを苦しくても全部食べてしまう。
お風呂は暖かいものということが分からず、水風呂に我慢して入ってしまう。
字も、物の名前も、それがどういうものでどう使うのかも分からない。

18年かけて積み重ねてきた物事の概念や知識を、”普通”だったら”当然”知っているだろうと思われる大人の体で、また一から積み上げなければならないというのはどれほど大変なことだろう?
本人も家族も周りの人も・・・
いくら想像しても想像しきれません。

でも、こう言ったら失礼なのかもしれないけれど、坪倉さんは過去を失った代わりに、驚くほど繊細な感覚と表現力を手に入れたように思います。
この本を読んで、私は小さかった頃のことをいろいろと思い出しました。
それと、むぎちゃんを育てていて思ったことも。
無垢な状態で見る世界は、今私が見ている世界と同じなのに違う。
当たり前とか普通とか、ものの見方について考えさせられる本でした。

坪倉さんの記憶は全て戻ってはいないそうですが、本人の努力と家族や周りの支えもあり、今は草木染作家さんとして独り立ちして活躍されているようです。
機会があれば、一度作品を見てみたいなって思いました。
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コメント
この記事へのコメント
すごいね
 この人、知らなかったです。
 どんな作品を作るのかな?と思って探したら、ブログもしてる(?)よね?
 一度記憶喪失になって、でも、ブログの文章もきちんとしていて、冗談も言ったりユニークそうな方だね。凄いなと思った。相当の苦しみがあったよね、きっと…。それを全部乗り越えて?(違う形にして)いて素晴らしいね。
 一回の人生で数度の人生を生きてるような…。一度作品を生で見てみたいな。 
2011/09/07(Wed) 19:48 | URL  | マーヤ #-[ 編集]
■マーヤちん
ブログ、してるみたいだね。
私もこの記事を書く前に検索して、ヤフーブログで見つけました。
リンク貼ろうと思ってて忘れたw

>一度記憶喪失になって、でも、ブログの文章もきちんとしていて

坪倉さんは今、40歳か41歳だと思うから、18歳でもういちど生まれたとすると今22、3歳だから、文章とかきちんとしてるんだと思うよ。

本に、記憶を失くしてしばらくして大学に復帰した時のノートが載っているけど、先生が言ってる事も書いてることも分からなかったみたいで、ノートにもその時の坪倉さんの状態が現れてました。
本当の子供だったら、ぐしゃぐしゃーって書かれたノートでも、上手に書けたね~^^って言われるけど、坪倉さんは18歳だから、「え・・・?」っていう目で見られたり、変なことを言って驚かれたり呆れられたりしてしまうから、それが本人には辛かっただろうなって思います。
本にもそのことが載ってるよ。
マーヤちん、本を読んでみると良いかも。
送る?e-144

すごいのはご両親で、記憶を失くした事故の原因がバイクだったのに、お父さんはもういちど坪倉さんをモトクロスに誘うし、お母さんは文字も言ってる事も分からない坪倉さんを大学に復帰させるし・・・
家族や周りの人の諦めないとこ、愛情が深いとこも素晴らしいなって思いました。
2011/09/09(Fri) 09:32 | URL  | 野坂らいち #uv1XZDJs[ 編集]
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