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写真、短歌、日々の思ったこと。
2006年11月26日 (日) | 編集 |
「君を失って、言葉が生まれた」
藤川幸之助
ポプラ社
¥1600(本体)

昨日、土曜日。
ふとどき者のライブドアが21時からメンテナンスをし(やがっ)たものだから、(口悪ぅw)ブログのログインが出来ませんでした。

せっかく詠んだ25日の短歌はどうしてくれるんだと思いつつ、仕方がないので図書館の新書コーナーで見つけた詩画集をベッドの中で読むことにしました。その本がこれ。

・・・泣いた。たぶん、全米も泣くww。
今日はそのせいで目が腫れてます。視界が悪いから頭もボーっとする。眠る前に読む本じゃないです。いつもは真っ暗にしたら即落ちの私が、眠りにつくまで30分も掛かってしまいました・・・。

作者藤川幸之助さんは、詩人・児童文学作家。1962年生まれ。
サイトはこちら
最新の詩画集「君を失って、言葉が生まれた」の"君"は作者の妻。
4年間の癌との闘病の末、亡くなったようです。

僕は今まで本当の悲しみを知らず
悲しみという言葉を使い
悲しみを語っていたのだ
大事な人の命が毎日、毎時、毎分、毎秒ごとに無くなっていくのをずっと見続けなければならないことの壮絶さ。誰でもいつかは死ぬのだから、毎秒ごとに終わりに向かっているのは同じです。けれど、その期限を知って生きるということは、普通ではいられない。

そして癌という病は、とても恐ろしい。私の母は癌ではなかったけれど、この本の"君"と同じようになりました。痛みと、それを治療する薬によって、本人の意識が飛ぶ。幻覚を見て、記憶が曖昧になり、妙なことを口走る。

痛みに必死で耐える本人がいちばん辛いんだけど、それをずっと見ているほうもかなり辛いです。大事な人が苦しむ姿から目を反らせないこと、自分の偽善や後悔やいろんなものが入り混じって頭がおかしくなってくる。

本にも書いてあったけれど、がんばりたいと思う気持ちとは別に、「もう、この人は半分別な世界へ行ってしまっている。」と絶望や諦めに支配されてしまうのです。それから、作者は最後まで思わなかった(のかどうか分からない)けれど、「早くこの苦しみから解き放ってあげた方が良いんじゃないか。」という考えも沸いてくるのです。そして”本当は自分が楽になりたいだけじゃないのか”と自分を責め、そこからは無限のループ・・・。

この本はそういう経験がない人から見ると、酔っているって思われる危険があるかも知れません。こういうことは、今のこの瞬間でも世の中にごまんと起こっているんだけれど、どれだけ想像力を働かせたとしても、この思いというのは当事者でないと分からない。当事者"だった"者でさえ、当事者の思いを分かることは難しいです。

作者もこんな風に書いています。
実は水平線は一つにみえるけれども
海と空の間にはずいぶんと距離があるんだ
君の感じている痛み
君の感じている苦しみ
君の感じている死の恐怖
側にいるぼくには
何一つ分かっちゃいないんだ
そして"ぼく"の苦しみもまた、
他の誰ひとりとして本当に知ることは出来ないのです。

「大事なものは無くして初めてそれと知る」って言うけど、
私は何度大事なものを無くしても学習できない。
想像力はあるはずなのに、自分の馬鹿さ加減には呆れるばかり。

皆さんはどうか大切な人を大切にして下さい。
大切な人が分からなかったら、その辺にいる人でも良いですw。
この記事を見たら、今日、その人にありがとうって言って下さい。
約束ですw。

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コメント
この記事へのコメント
もう本当にこればかりはなにもいえない…
その苦しみはそれぞれ本当に本人にしかわからないと思うから。
そしてまわりはなにもしてあげることができない。
それがもどかしくてくやしくて…
そしてどうしようもないのが悲しいです。
2006/11/27(Mon) 07:02 | URL  | ぷ~ち。 #79D/WHSg[ 編集]
■ぷ~ち。
死んでゆく人の側にいて、この本の「ぼく」の立場になったことのある私も、過ぎた今では当時の気持ちに戻ることは出来ないです。「そういう経験をした人の気持ち」であれば分かるけれど。
ただ、その時周りの人が色々と気遣ってくれたのはありがたかったです。病人と自分自身に向き合うことに必死だったから、細かいことはあまり覚えていないんだけどw、断片的に嬉しかったことは覚えています。
まあ当事者であろうがなかろうが、出来ることをするしかないって思います。
ここにコメントを書いたということは、ぷ~ち。は記事を読んだんですよね。約束は守りましたかwww?大切な人を大切に扱わないと怖いことになるって分かってるんだけど、実際はね・・・w。
2006/11/27(Mon) 16:09 | URL  | noa #79D/WHSg[ 編集]
 うん。今日八蔵さんが帰ってきたら〝ありがとう〟って心から言うよ。約束する…。
 そうだよね。どんな痛みもその人にしかわからない。どんなにその人を想っていても、体も心も一つにはならない。別の固体だから、あくまでもその人側にたった想像でしかない。その人の事を本当の意味でわかることなんて有り得ない…んだよね。だからこそ、思いやりが大切なんだよね、きっと…。
 
2006/11/27(Mon) 19:20 | URL  | マーヤ #79D/WHSg[ 編集]
■マーヤちん
>だからこそ、思いやりが大切なんだよね、きっと…。
そうだねー、それしかないからね。代わってあげることも出来ないし。
マーヤちんと八蔵さんはお互いにお互いを大切にしていそう。大切な人を自覚するって簡単に見えてなかなか出来ないことのような気がします。見習わなきゃ。
2006/11/27(Mon) 20:42 | URL  | noa #79D/WHSg[ 編集]
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